1週間後
いつも自分が遊んでいる六本木界と
婚活界では自分の需要もランクも
全く違うことを痛感していた矢先、
追い打ちをかける出来事が起こりました。
年下のボーイフレンドから次々と
結婚報告を受けるようになったのです。
しかもそのうちの一人はメインのボーイフレンドで、
ついこの間まで「麗子が一番好きだ」
となついてくれていた子。ラブラブだったのに、
なぜかここ3ヶ月よそよそしくなっていたところでした。
婚活疲れ。早く結婚したい
[speech_bubble type=”std” subtype=”L2″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
まさか、他に女がいたとは。
しかも、風の噂によると相手は20代女性で、
デキ婚だという。彼は20代のエリート弁護士。
この不況下で、女性の方が結婚を
焦って早く手を打ったのだろうか…。
いい男ほど市場から
消えていくと言っていたけれど、
椅子取り合戦は、
若い子が圧勝するとは聞いていたけれど、
まさか自分に惚れていたはずの
男の子までが20代にかっさらわれていくとは。
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L2″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]もう、恋愛はしたくない。
くっついたり別れたりはいらない。楽になりたい・・・[/speech_bubble]
[sp-mieru]
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[pc-mieru]
[/pc-mieru]
女30代。若い女性と同じ場所で戦わない
[speech_bubble type=”std” subtype=”L2″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]20代女子と競合しない層にターゲットを絞ろう。
もう恋愛はいいや。
いまどきの保守的な20代が敬遠しそうな
自営業やフリーランスを当たってみよう、
しかもバツがついていればなおよし…。[/speech_bubble]
そこまで考えた時、
ふと40代でフリーカメラマンをしている先輩を思い出しました。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L2″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]2年間連絡を取ってないけど、ちょっと電話をかけてみよう。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”fb-flat” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]「もしもし?久しぶり。元気?」[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”先輩”]「おー、元気元気。どしたの?」[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”fb-flat” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]「いえね。携帯を新しくして、電話帳の整理をしたらあなたが出てきて、ふと元気かなと思って電話したの。もう結婚してパパになってたりする?」[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”先輩”]「いやさ、実は一回結婚したんだけど失敗して。今はフリーだよ」[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”fb-flat” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]「あら、そうなの」[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”先輩”]「麗子はどう?時間あったら飲みに行こうよ」[/speech_bubble]
運良く電話もつながり、
サラっと1週間後の土曜日に
飲みに行くことが決定。
2人は5年前知人の雑誌編集者を介して知り合い、
その後その編集者の飲み仲間の集まりで
顔を合わせるうちに
友達以上恋人未満の仲になっていました。
カメラマン男からなんとなく真剣交際を
要求されてはいたものの、
まだ遊びたい盛りの麗子は
一人の男からの束縛を嫌い、
それとなく流していました。
多忙を極めていた麗子は
いつしか編集者仲間の集まりにも
顔を出さなくなり、
2人は疎遠になっていたのでした。
■傷ついて、わかることがある
人は傷ついた時に、自分の心の声に正直になります。
失恋の痛手をきっかけに
積極的に動いたことはとても良いこと。
人生で一番若い日は、今日この日。
1年1年が勝負です。
未来だけを見て歩んでいきましょう!

婚活のストレスから解放される
40歳フリーカメラマンとのサシ飲み
カメラマン男おすすめの
日本酒がおいしい和食屋で、
2人はお互いの近況を語らいました。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「知っての通り、出版業界はこんなありさま。写真はライターや編集が撮るのがデフォルトになって、カメラマンの仕事は激減したよ。今はウェブの仕事にシフトしながら副業もして、なんとかしのいでいる」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「今はどこも大変よね。私の会社でも退職勧奨が始まっていて、みな次は自分じゃないかと戦々恐々としているわ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「コンサルの会社だったよね。でも麗子のことだから、成果は出してるんだろ?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ギリギリね。子持ちの兼業主婦よりは成績を出しているかと。こっちはハンディがないからね」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「麗子は結婚しない主義なんだっけ?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「いや、前はそうだったけど……」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「おれでよかったらいつでももらってやるよ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ま!名カメラマンにそう言っていただけるなんて光栄です」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「考えておいて。久しぶりに会って、麗子はますますいい女になったよ」
[/speech_bubble]
いい女――。
これまでごまんと言われてきたけれど、
敗北続きで鬱になりかけた今ほど
この言葉が心に沁みる瞬間はない。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ま!名カメラマンにそう言っていただけるなんて光栄です」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ありがとう。カメラマン男くん、なんか疲れてる?結婚、大変だったの?確か、撮影で知り合ったモデルと結婚したって聞いたけど」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「うん。なんかさ、前の奥さんはおれの仕事が激減してから態度が変わってきてさ。子どもの手が離れたと思ったら他の男と遊びに行くようになって。要は、不倫してたんだ。それで、そっちの男の元に走ったんだ。カネの切れ目は縁の切れ目ってホントだな」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「えげつないわね。私は絶対そんなことできない」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「そうかな。女なんてそんなもんだよ。結局はカネ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「私は違うよ。
いや、確かに5年前は私もその傾向があったかもしれないけど、今はそんな幻想消えてなくなった。
だってお金があっても瞬時にその地位から脱落する人いっぱい見てきたし。
私自身、お金を稼ぐことの大変さを知っているから、ただでさえ傷ついている人に対して追い詰めるようなことはしないしできない。
一度好きになった人は、何があっても守るのが女じゃないかな」
[/speech_bubble]
麗子はカメラマン男の元妻に憤りを感じる余り、
まくしたてていたことに気づきました。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「……。変わったね。さっき、ますますいい女になったって言ったけど、おれが思っていた以上にもっといい女になってたんだな」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「そうかな……。カメラマン男くんも、前の荒々しさが取れて、ほどよい感じになったよ。前はもっとオラオラ系だったのに、こんなに穏やかになっちゃって」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「お互い、ちょうどいい時に再会したんだね」
[/speech_bubble]
その夜、2人は終電で別れました。
あくる日から、
麗子は婚活開始時から
ストレスで止まっていた生理が復活。
情緒が安定したことを
モロに体感しました。
絵に描いたようないい男と
ばかり付き合ってきたけれど、
彼らも一歩間違えれば道を踏み外すし、
フタを開けてみれば
その心細さは他のサラリーマン同様。
中身は似たり寄ったりなのだ。
奥さんは彼の元を去り、
自分はそれを
受け入れられるようになった。
年を取るのも悪くない、のかなぁ、、、
■心地よい関係を再構築
オトコはどんなときも、
気になる女の前では無理をするもの。
恋愛関係にあった時は
お互い背伸びをしていたとしても、
別れた後に会うと
気楽にいろいろぶっちゃけられるもの。
そんな”ありのままの姿”を
受け入れてくれる女に弱いもの。
お互いが
心地良い関係、距離感を
再構築できる。
それが復縁の最大のメリットでないでしょうか。
相性の合う男性私の心も落ち着く
旧友だったカメラマン男と
再会した麗子は、
その後も自然と会うようになり、
再会して1ヶ月後には、
カメラマン男の家で2人で過ごす週末が
定番となってきました。
カメラマン男は、麗子の手料理を
「美味しい美味しい」と言って食べてくれ、
「そのお礼」と言って料理以外の
家事は進んでしてくれます。
さらに、麗子の何気ない動作も
得意のカメラで激写し、
麗子のプチ写真集を作るなどして、
麗子を退屈させません。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「この写真を見て。麗子はネギを刻んでいる時はキリっとしていてかっこいいのに、電球を替えている時はこんなにマヌケな顔なんだね。眠っている時の顔も、かわいい表情もあればこーんなぶさいくな表情もあるんだよ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「うわっ、私のこの寝顔、ぶさいく過ぎ!!でもこっちの寝顔はまるで白雪姫のような神々しい美しさ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「それは言いすぎなんじゃ。せめて『牛の寝顔のように安らかな顔』にしときなよ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「それを言うなら『仔犬の寝顔』でしょ。牛って全然可愛くないし!」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「ハハッ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「アハハッ。ちなみにあなたは炒めたプチトマトみたいにシワシワで疲れ切った顔して寝ているわよ。あ、寝顔だけじゃないか」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「そのたとえもよくわかんねえよ!ハハハ……」
[/speech_bubble]
笑いのネタをあれこれと作っては
麗子を楽しませてくれるカメラマン男。
彼は職業柄、人を褒めたり
いい気分にさせたりすることが得意で、
マメに気遣いもできる。
そのおかげで麗子は一緒にいて、
お腹の底から自然と笑えていることに気づきました。
一時は止まっていた生理も順調に来ており、
肌の調子もすこぶる良い。
安定した精神状態の表れです。
本来の自分を取り戻す
また、実質無職で、
フットワークの軽いカメラマン男は、
麗子が呼び出すとすぐに
駆けつけてきてくれるのも、
麗子を満足させました。
平日勤務のサラリーマンだと
「朝早いからさ」「今夜は接待なんだ」
と四の五の抜かして駆けつけてはくれません。
20代のうちは
ワガママ放題に生きていた麗子にとっては、
昔の楽しさが蘇り、自尊心が復活。
婚活中はSッ気のある自分を殺して
相手に合わせていたので、
ようやく本来の自分を取り戻してきたのです。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「僕ら、気が合うよね。このまま一緒に住んでみない?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「それって、同棲しようってこと?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「うーん」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「私ね。そろそろ結婚がしたいんだよね。それで、婚活もちょこっとしていたの。だから、結婚する気がないなら同棲できないな。私はあなたと結婚できたらとても嬉しいけど、あなたがもう結婚にこりごりしていたり、今はその気持ちじゃないっていうんだったら潔く終わらせた方がいいと思う」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「えっ……。僕は君と結婚したいよ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ほんと?語尾が弱いけど」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「もしかして僕の経済状況を心配してくれてる?でも、一応事務所用にマンションは買ってあるから、住むには困らないよ。僕は自分で言うのもなんだけど、精神的に強いほうだと思う。今はこんな状態だけど、何らかの方法で絶対稼いでみせる」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「まあ、精神的に強くないと20年間もフリーでカメラマン業はできないわよね。それにそれだけの実績があるなら……」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「他の仕事にも生かせるよ。いや、生かす」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「でも、今の言葉は勢いかもしれないよ?とりあえず、3ヶ月付き合ってみましょう。3ヶ月経過して、その気持ちが続いたら、結婚を前提に一緒に暮らしましょう。もし本当に結婚する気がないのなら、ちゃんと言ってね」
[/speech_bubble]
こうして、交際が始まった2人、
3ヶ月はあっという間に過ぎました。
カメラマン男は最初の頃から一貫して、
優しさも、楽しませようという心遣いも欠きません。
また、楽しいだけでなく、
麗子がご飯を作ったら彼が洗い物をし、
麗子が洗濯をしている間は彼が掃除をするなど
自然と役割分担ができていて、
お互いちょっとずつ家での生活が楽になっていきました。
彼は、お金がないという点を除いては、
パーフェクトなのです。
プロポーズを仕掛ける
ところが、彼は3ヶ月が経過したというのに、
結婚の「け」の字も出してきません。
徐々に不安になってきた麗子。
ここでうやむやに流してしまうと
結婚が遠のいてしまう気がして、
一か八か勝負に出ました。
一週間後
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ねえ、もう一回住所教えてくれる?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「いいよ。なんで?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「うちに置いてってるパンツとか、持って帰るとなると重いでしょ。送った方が楽かと思って」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「はあ?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「“はあ”ってなに寝ぼけてんの。もうお約束の時期でしょ。3ヶ月経ってもあなたが何も言ってこないから、お別れの準備を始めようとしているの」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「ちょ、ちょっと待って。(ガサゴソガサゴソ、カバンから何かを取り出して)はい、これ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「なに」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「麗子の好きなブランドのだよ」
[/speech_bubble]
カメラマン男がカバンから取り出したのは、
ハリーウイストンの指輪でした。
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「キャー、どうしたのっ、これ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「ダイヤが大きくなくて悪いけど、婚約指輪。もしよかったら、僕との結婚の準備を始めてください。お別れの準備じゃなくて」
[/speech_bubble]
指輪のダイヤは確かに最小サイズだけど、
麗子が夢にまで見た
ハリーウイストンの指輪でした。
彼は、実質失業中の身でありながら、
機材購入用に貯えてきたお金を、
いわば私財を投げ打って
捨て身のプロポーズをしてくれたようです。
この人は、私のためならここまでしてくれるの……?
麗子は感激のあまり、
数秒間言葉が出てきませんでした。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「どうかな」
[/speech_bubble]
と真摯な顔で、
否、思いつめたような顔で
麗子をじっと見つめるカメラマン男。
麗子はぎゅっとカメラマン男に抱きつき、
その間、歴代の男たちへの
思いをめぐらせていました。
(麗子の過去ふりかえり)
今までは、
外見やノリの良さを重視した遊び男か、
私以上の年収の男しか目に入ってなかった。
でもそういう人は遊び相手にはいいけれど、
結婚相手としては見られないし、
あっちも私を結婚相手として
見ようとしてくれなかった。
一方、この人は、
歴代の男たちに比べると
年収面を始め条件は最悪で、
ランクも2ランク、3ランクは下がっている。
ただ、一緒にいて気がすーっと楽になるし、
笑いが絶えない。
毎日が本当に楽しい。
意外にも、こに女の幸せがあるのかもしれない……。
ちなみに、あと1年後だと、
結婚しようとするなら、
3ランクも下げないといけないかもしれない。
3ランクも下げると、社会人としてどうなの?
っていう男しか残ってないかも。
手を打つなら今、
ギリギリのタイミングなんじゃないかしら。
(麗子の過去ふりかえり終わり)
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「で、どう?」
[/speech_bubble]
3回目に聞かれて、
麗子は、
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「私でよかったら、ぜひお願いします」
[/speech_bubble]
と答えました。

私のどこが良かったの?アラフォー間近で告白された
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「ちなみに、私のどこが良かったの?」
[/speech_bubble]
プロポーズの日から1週間後、
結婚に向けての
打ち合わせをしようと
カフェでお茶をしていた2人。
麗子はカメラマン男に尋ねました。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「初めて僕を家に入れてくれたとき、センスのいい和柄のおしぼりを出してくれたよね。気の利いた和菓子もあった。そういう、意外と女性らしくて品のある、いわゆる育ちの良さが感じられるところ。あと、廃ブランドの服ばかり着ているイメージがあったけど、出勤時とかは実はH&Mとか着ていて、浪費家じゃなくてメリハリのある使い方をしているだけなんだなと気づいて。それから、さすがコンサルタントっていうか、見てくれがいいだけのモデにはない圧倒的な知性があってユーモアも言えるから、話していて楽しいんだ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「細かいとこ、見てくれてたのね。私もあなたの、極端なほどメリハリのあるお金の使い方に惚れたわ」
[/speech_bubble]
カメラマン男は、
普段は飲みに行っても
自分はドリンク1~2杯で我慢したり、
終電後は彼の自宅まで2時間かけて
歩いて帰ったりしてケチケチしていました。
しかしその一方で、
麗子が変える時はタクシー代を
渡してあげたり、
先日の婚約指輪を買ったりと、
ドカーンをお金を使ってくれたのです。
思い返してみると、
あの時ケチケチしていたのは、
この婚約指輪のためだったのかもしれません。
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「お金の話は置いといてさ。逆に聞きたいんだけど、麗子はさ、今までイケメンとばかり付き合ってたでしょ。何で僕で手を打ってくれたの?」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「何寝言言ってんのよ!かっこいいとかおしゃれだっていうのは時間と共に退化していくもので、何の価値もないでしょ。グラビアアイドルとかさんざん撮ってきたあなたが一番知ってるはず。そういえばあなたの元妻はモデルだったっけ……」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「うん。だからこそ僕も見た目の劣化の事実についてはよく認識している……。でも麗子は同世代のほかの女性に比べれば劣化してないよ」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”reiko.jpg” name=”麗子”]
「お金かけているからよ!何なら、いただいた指輪を質屋に入れて美容整形してもいいわよ(笑)」
[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”std” subtype=”R1″ icon=”1.jpg” name=”カメラマン”]
「僕も、時間と共に退化していく外見より、さっき言ったようなことに惚れた。だから、どうかその指輪は質屋に入れないでずっとつけていてほしいな」
[/speech_bubble]
料理を運んできた店員さんも
思わず微笑むような褒め合いが始まり、
2人はいよいよ親への紹介や
新居などの具体的な話を始めました。
年齢や職業からして、
そして豊富な経験からも
十分な良識と
分別を持ち合わせている2人は、
もめることもなく、
しばらくして無事に
婚姻届を提出したのでした。
■期限を切るとゴールが近づく
特に男性は、結婚は”そのうち”と
考えていることが多く切迫感がありません。
”転勤で遠くに行く””海外に留学する”などを
きっかけに、それまで決めかねていた
カップルが結婚する例はよく聞きますよね。
■年をとっても、消耗しない価値
こと婚活においての30代女性は、
モデルよりもキャリア系の方がニーズは高いです。
モデルに要求される美貌や体形は、
年を取れば取るほど消耗されます。
オトコにとっては、
変なプライドを持っているだけの美女は重荷なだけ。
婚活的にいえば、
職業も賞味期限があるということです。
オンナを売る仕事、
年を取って目減りする職種は
30代の婚活においては、損となります。
【目次】
自由と恋を愛する麗子。
麗子の婚活体験
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>>①【私モテますから!】自由と恋を愛する麗子。独り身が楽しくなると、婚期を逃します。
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