純子(じゅんこ)
IT系企業でデザイナーとして勤務(正社員)。年収400万円。
実家暮らし。男慣れしておらず、コミュニケーション能力も低め。場を盛り下げてしまうタイプ。彼氏いない歴は5年。
自意識過剰で卑屈になりがち。花嫁修業をしなければといつも気持ちは焦っている。
Contents
アラサー女子の「自然な出会い」幻想を解く
・実家暮らし31歳の現実 – 女子会依存からの脱却
・母親の婚活提案に見る危機感の正体
お気楽な独身生活から抜け出せ!
女子会から抜け駆けしよう!!
女子会帰り
純子は、毎週金曜の夜は定例の
「女子会」に参加しています。
仲の良い独身女同士で
歯に衣着せぬトークを
繰り広げられるため
ストレス解消になっています。
女子会メンバーの合言葉は、
「独り身の気楽さは代えがたいよね!
もしずっと独身でも、
うちらで一緒に住めば寂しくはないし!」
ぐでんぐでんに酔って自宅に帰っても、
家は実家なのでお風呂も沸いており、
家事をする必要もありません。
心のどこかでは、
お気楽な独身生活を
手放したくないという思いもあります。
婚活は辛い修行?憂鬱な気分に、、、
今日の女子会は楽しかったな〜。やっぱ女の子同士は気楽でいいな。職場の男の人は何考えているかわからないし。
そもそもアイドリングとかわけわかんないアイドル話で盛り上がっているし。挙げ句に、私のこととか女扱いしないし。まあこっちもあなた方のような非モテ男は願い下げなんですがね!
(コンコン、とドアノックの音)
ママ?なあに?
「ちょっと純子、○○区報に、区が主催している『婚活イベント』情報が載っていたわよ。
あなた、女友達とばかりつるんでないで、こういうイベントに行ってきたらどう?」
「また婚活の話?そういうのは出会いの場じゃなくて、自然に出会うもんでよ。だいたい、
そんなイベントに行くなんて、顔に黒マジックで『男に飢えてます』って書いているみたいでみっともないじゃない」
「でも、あなた今までそう言ってきて、付き合ってきた人1人しかいないじゃないっ。
自然にしていたら無理なんじゃないの?ママが勧めるお見合いも断るし、あなた自身積極的な方でもないし。
黙っていても男が寄ってくるような女子ならともかく、家で寝てないで王子様がピンポーンって迎えに来るとでも思っているわけ?」
「あーハイハイ、わかりましたわかりました。行けばいいんでしょ、もう」
「じゃ、ママが申し込んどくわね。あなたはなんだかんだいって放置しそうだから。じゃあね。おやすみなさい」
母親に言い負かされて、
やむなく登録させられてしまった純子。
男性に慣れていない純子にとって、
男性が多数いる会場は、
辛い修行となります。
女子会で1週間分のストレスを
発散できたもの束の間、
一気に奈落の底に落ちたかのような
憂鬱気分でベッドに沈みこみました。
■最後の大切な時間
婚活時期において、
本来なら最後の詰め時でもある
時期に婚活をせずに
女子会にうつつを抜かしていては、
ふと気がついた時に
誰も手を出してくれなくなる
40歳になります。
■アラサーの現実
アラサーで、自然な出会いがあって、
しかもこちらが積極的でないのに
結婚ができる。
そんな虫のいい話はありません。
婚活ちょっと恥ずかしい!?いざ自治体主催の婚活パーティへ
某区役所主催の婚活パーティ
母親に無理矢理参加させられた
婚活イベント当日。
○○区主催の、○○区住民あるいは
○○区勤務者限定となっていて、
場所は区の動物園。
会費は5000円。
民間主催の婚活イベントより安く、
行政主催という安心感から
応募者は殺到したようです。
ただ、純子は朝から憂鬱モード。
気が重いなーーー。なんかオバハンが男漁りに出かけているみたいで恥ずかしいんだよね。知り合いが会場にいたらどうしよう。
帽子を目深にかぶって、いつもと違う格好して知人バレしないように変装していこうかな?いつも以上に地味で目立たない格好していこうか。お嫁さんは控えめな方がいいっていうしね。
それに、ヒール履いて行ったり腕とか足とか出した格好したりすると、なんか気合い入れてる人みたいで恥ずかしいし。それこそ知り合いに目撃されて、「あ、あの子今日は気合い入れてる!(失笑)」なんて思われたら生き地獄だし。
あ、もうこんな時間。早くしないと10分前に現地に着けないや。よし、といあえず今日はなるべく肌を隠す格好で行こう。着痩せする黒色で。
「迷ったら無難な方」って言うしね。(鏡を見て)うん、いつもよりデブが目立たなくてグッド!首のシワも隠れているし!
そして純子はよりにもよって、
黒いタートルネックに黒×グレーの
足首まであるロングスカートという、
顔以外全く肌が見えない、
重苦しい格好で
現地に到着したのでありました。
うわー、人がいっぱい。
しかも男の人よりも女の人の方が圧倒的多数!!私より若くてキレイな子もいっぱい。私なんて…。
「はい、みなさん!今日は宜しくお願いします。まず、動物園を一周して、それから食事会の準備に移ります。人見知りせず、どんどん声をかけていってくださいね!」
しかし、元来の人見知りが災いして、
足元が檻の中の動物ばかりを見て、
一切人間を見ようとしない純子。
結局、動物園を一周して
誰からも声をかけられませんでした。
「みなさん、動物園は楽しめましたか?さあ、この後は交流会です。飲んだり食べたりしながらくつろいでいってください」
交流会の場で、
みんながお酒を注文する中、
純子は一人でウーロン茶を頼みました。
そして自己紹介タイム…。
「えっと、私、純子と申します。今日は上司に勧められてここに来ました。みなさん、どうぞよろしくお願い致します」
言い訳がましい自己紹介を終え、
他の参加者の自己紹介も済んだところで
注文していたドリンクが
次々運ばれてきました。
目の前に
たまたまワインが置かれた人は、
積極的にそれをとって
注いであげているのに、
純子は無視。
そして、会では趣味の話になり、
話を振られた純子は…。
「私は料理がすきなので、〇〇○先生(有名フレンチ料理家)のお教室に通っていて、その予習復習をしていることが多いですね」(ぎこちない笑顔で)
「へぇ〜。すごいですね。じゃあ、家でもフレンチを召し上がっているんですか?」
「うっ、いえ、実家なのでご飯は母親担当です。私は洗い物と掃除洗濯担当で…」
「じゃあ、料理のレッスンは花嫁修行だ!」
「えっ。そうですが、何か?」
ズバリ言い当てられた純子は
動揺のあまりうまく切り返せず、
ますます言葉少なになりました。
会話はすっかりなくなり、
笑顔も消え失せました。
そして、料理教室に通っているにもかかわらず、
結局最後までいつもの習慣で
かたくなにお酌をしないなど、
気遣いゼロであり続けたのでした。
最終的に、連絡先は誰とも
交換できずに解散の
運びとなりました…。
つづく、、、
婚活初心者の致命的な自己否定
・黒づくめコーデの心理 – 自己防衛が招く孤立
・「フレンチ料理好き」の罠 – 婚活トークの基本
■自己イメージ自己イメージうんぬんを通り越して、
卑屈になっています。
卑屈は自分をさげるものでしかありません。
自己イメージ以上に
相手は自分のことを
見てくれませんから、
ちょっと高めに設定しておきましょう。
■卑屈にならないために
卑屈から抜け出すには
ちょっとした成功体験です。
一度でも男から
積極的に好かれれば、
「私まだまだイケるかも」と
自信につながるでしょう。
そのために、
外見を整えてから
参戦するべきだした。
外見は、気持ちにも
大きな影響を与えますよね。
■無難な格好とは?
「無難」と「地味」は全く違います。
雰囲気を明るくさせて、
かつ自分のキャラに合う色と
デザインの服こそ「無難」といえます。
■自意識が出てしまってます
婚活の場で、
「私はあまりこういうところに
来るような女じゃない」
「本当は困っていないのよ」
みたいな、誰に向けて
発信しているのか分からないような
アピールをしてしまう女性は
少なくありません。
結婚したくて来ていると
思われるのが恥ずかしい?
その場にいる人はみんなそうなんだから、
恥ずかしがる必要は全然ないんです。
純子には変な自意識が
こびりついていて、
かえって自分の首を
絞めているように感じます。
人間変な自意識から解放されて
自由になった時に、
すごく明るい未来が待っているもの。
「恥ずかしい」と思ったら、
「過剰な自意識は諸悪の根源」、
「私が思うほど人は
私を見ていないし気にかけていない」
という言葉を思い出して!
■フレンチ料理が得意?
男が喜ぶのはフレンチではなく、
ハンバーグなどの「母の味」的な
家庭料理というのが定説です。
男性が結婚したい相手は、
「お母さん」的な要素が多いからです。
すなわち、「無難」に徹した方が
いい婚活の世界では、
大勢が支持する
家庭料理のメニューを
出した方がより効果的です。
「料理が好き」というベタな
“妻的要素”を
最初の自己紹介で発信するのは
あざとく映る可能性があります。
料理の腕前がプロの領域に
入り込んでいる人ならともかく、
一般的あるいは
それ以下の腕前ならヤブヘビになる恐れも。
■アラサーの現実
純子のように
場慣れしていない人は特に、
最初は良い部分も
悪い部分も
極力情報をクローズさせて、
まずは、他の参加者から
情報を引き出した方が
よいでしょう。